善光寺

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識 る

内々陣

内々陣について

本堂の最奥部の内々陣【ないないじん】は、日々僧侶がお経をお唱えする場です。いくつも並べられた金色の机と箱は経机・経箱と呼ばれ、法華経や阿弥陀経などの経本が収められています。通常、一般の参拝者はお入りいただけませんが、法要の際には供養・祈願をされる方のみ特別にお入りいただけます。
片手では叩けないほど大きな木魚や大鐘は、毎朝のお朝事などの法要の際に用いられ、その音色は堂内に止まらず境内にまで響き渡ります。

瑠璃壇

本堂最奥部の左側に瑠璃壇【るりだん】が位置しています。普段この瑠璃壇は戸帳【とちょう】が掛けられ、外から見ることができません。戸帳は鳳凰が描かれたものと、龍が描かれたものの二枚で構成されています。
絶対秘仏の御本尊「一光三尊阿弥陀如来像」は内厨子【うちずし】に納められ、安置されています。この内厨子は徳川五代将軍綱吉光公の母にあたる、桂昌院【けいしょういん】によってご奉納されました。

戸帳龍
戸帳鳳凰

外側に架けられている鳳凰の戸帳はお朝事の始まりに上げられ、日没と共に下ろされます。一日の中でその全体を見られることは稀です。内側に架けられる龍の戸帳は通常下りたままですが、お朝事や日中法要などの各法要の際には、特別にこの戸帳が上がりますので、皆様にお参りして頂けます。戸帳が開かれたその一時は、堂内と極楽が繋がるときと言われています。その際は仏様のいらっしゃる金色の瑠璃壇のなかをご覧になりながらお参りください。

不滅の常燈明

戸帳の懸かる瑠璃壇の手前に三基の燈明があります。享保五年(1720)に徳川竹姫から寄進された燈籠です。不滅の常燈明【じょうとうみょう】または不滅の法燈【ほうとう】ともいわれます。この火は開山善光卿の代に御本尊様の白毫 (眉間にある白い毛)から放たれた光によって灯されたと伝えられるもので、以来千四百年の間、絶やされることなく受け継がれています。「一たび常燈明を見れば永く三悪道【さんなくどう】(貪瞋痴)を離る。況や香油を持せば決定して極楽に生まれん」といわれ、善光寺を参拝した者は、この常燈明を拝んだだけでも極楽往生疑いなしといわれております。燈籠の内部は見えませんが、本堂内で灯される蝋燭や線香などの火は全てこの燈明から取られています。また、この燈明は結婚式などの慶事に分燈もしています。

御三卿の間

本堂最奥部の右側に三体の像が祀られています。この場所を御三卿の間【ごさんきょうのま】と言います。元禄五年(1692)に江戸浅草山口庄三郎より寄進された像で、善光寺を開山された本田善光を中心にして、向かって右に奥様の弥生御前【やよいごぜん】、左に息子の善佐卿【よしすけきょう】が安置されています。この場所を「御三卿の間」とお呼びしています。

御三卿
神鏡

善光寺の寺号は、善光卿の名に由来しています。この御三卿像は神道の男神女神との様式的類似がみられ、神像として祀られています。その為、神鏡が安置されています。この神鏡は寛文十一年(1671)江戸小船町尼屋庄右衛門より逆修回向【ぎゃくしゅえこう】として寄進された鏡です。明治初期に神仏分離の政策が施行されましたが、今も尚一つの堂内に西に御本尊様、東にご神体である御三卿をお祀りしているところは善光寺の大きな特徴です。

聖徳太子像

御三卿像の手前に聖徳太子の像があります。善光寺縁起にも聖徳太子は登場し、物部守屋氏との争いの中で仏の加護により救われる姿や、難波の堀江で善光寺如来様と対面した逸話などが書かれています。
また、善光寺如来様と聖徳太子は手紙のやりとりをしたと言われ、手紙を収めた「御書箱」は国宝に指定され法隆寺に所蔵されています。

永代過去帳

御三卿像の手前にある大きな書物は、増上寺実誉より寄進された永代過去帳【えいたいかこちょう】です。1日から31日までの縁日となる仏・菩薩の名前が書かれており、その周囲には永代経としてお預りしたご先祖様の名前が小さな字で書き込まれています。現在はこの過去帳への記入はせず、別の用紙に記載し堂内に安置しています。

お戒壇巡り

内々陣の奥、右側を進むとお戒壇巡り【おかいだんめぐり】の入口があります。お戒壇巡りとは、瑠璃壇床下の真っ暗な回廊を巡り、中程に懸かる「極楽の錠前」に触れることで、錠前の真上におられる絶対秘仏の御本尊様と結縁を果たし、極楽往生の約束をいただく道場です。古くは帷子、草履に白木の念珠といった棺に入る際の姿になり、念仏を唱えながら巡ったと言われます。全国各地の善光寺にも形や長さは違いますがお戒壇巡りがあります。

タイ国仏舎利

お戒壇巡りの入口には、昭和十二年(1937)に「日タイ修好50周年」を記念し、タイ国王より贈られた仏舎利【ぶっしゃり】(お釈迦様の御遺骨)と約700年前のスコータイ王朝時代作の釈迦如来像が安置されています。
納められている仏塔には「牛にひかれて善光寺参り」の話の一節を表す光景が彫り込まれています。