善光寺法話

第46回 善光寺の様々な仏様・お堂を巡る

令和2年の春は新型コロナウィルスによる多大な被害が世界中で起こってしまいましたこと、大変残念に思います。
そして新型コロナウィルスで亡くなられた方々へのご冥福をお祈り申し上げます。

6月より善光寺では緊急事態宣言解除を受け、再び皆様に訪れていただくことができる態勢を取る運びとなりました。
善光寺では皆様にご参拝頂くにあたり、密集を避け、再度の新型コロナウィルス蔓延が起こらないよう可能な限り対策を取った上でお待ちしております。
参拝者の皆様におかれましては各種対策のためご不便をおかけしますこと、何卒ご容赦ください。

さて、善光寺は毎年多数の方々にお参りいただいておりますがどのように巡られているでしょうか。
善光寺には多数の仏様がおられます。正面(南側)から上がられますとまず仏敵が入らないように待ち構える仁王門があります。
この仁王門は一昨年再建100年の節目を迎えました。これを受けて屋根の銅板を張替えるという事業を行い美しくなりました。

仁王門から本堂へ向かって歩いていくと延命地蔵があります。この延命地蔵が建っている位置というのが、かつての善光寺本堂(如来堂)があった場所になります。
善光寺は火災など様々な災害を受け、その都度再建がなされてきた歴史があります。そのような歴史をうかがい知ることができるのがこの延命地蔵です。

さらに歩きますと六地蔵が並んでいます。
六体おられるのは、六道(天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)のあらゆる衆生を救ってくださるということを表しています。
もちろんこの中には現世を生きる我々も含まれており、とても慈悲深く救って下さるありがたい仏様です。

次に大きな門、山門が出てきます。この山門には有名な鳩字で書かれた善光寺の額が見えます。
さらに山門の中に入り二階部分へ上がりますと文殊菩薩がおり、智慧の仏様とされています。
受験生の方々におかれましては学校へ登校できず大変な思いをされていると聞いておりますが、この文殊菩薩様にご祈願されてみては如何でしょうか。

本堂へ入るとまず最初におられるのがびんずる尊者です。触れると身体の災いを引き受けて下さるということで皆様より300年以上に渡り大変愛されておられます。
また、びんずる尊者は長く皆様に触れられたことにより、表情などは削れてしまっています。このことはびんずる尊者を頼り、触れた人々がいかに沢山いたかを物語ります。

善光寺本堂は奥へと歩を進めるに従って極楽へ近づいていくようになっているお堂ですが、次に待つのは閻魔大王と浄玻璃(じょうはり)の鏡です。
みなさんも閻魔大王は聞いたことがあるのではないでしょうか。亡くなった人の生前の行いを鑑みて亡者を裁くと言われています。
浄玻璃(じょうはり)の鏡は生前の姿を偽りなく映し出すといわれるものです。
さらに内陣奥に進むと両脇に弥勒菩薩と地蔵菩薩があります。

そして最後に、善光寺本堂の最も奥には本尊である一光三尊阿弥陀如来、その向かって右側には善光寺を建立されたと言われる本田善光ならびに家族が祀られています。
尚、善光寺の御本尊様(一光三尊阿弥陀如来像)は絶対秘仏となっており姿を拝むことができません。これは我々僧侶も見ることが一切ない仏様であることを意味します。
通常御本尊様のおられる瑠璃壇は龍の描かれたお幕の奥に隠れていますが、このお幕は法要の際わずかな時間ですが開かれます。

本尊様ですが、忠霊殿へ行かれますとお写しとしての一光三尊阿弥陀如来像があります。こちらはお姿を見ることが可能となっております。
忠霊殿は本堂から5分程度で行けますし史料館もありますので是非入ってみて下さい。
史料館には善光寺が長い歴史を歩んできた中で所蔵することとなった仏像、砂曼荼羅、額など多数展示があります。

他にも善光寺で巡れるお堂として経蔵があります。この経蔵も本堂から歩いてすぐのところに建っています。
こちらには仏教経典を網羅しているという一切経が収められています。
一切経が収められている部分は輪蔵というコマのような
構造になっており、みなさまの手によって廻すことですべて読んだことと同じ功徳を得られると言われております。
この輪蔵はかなり巨大なものですので是非廻してみては如何でしょうか。

このように善光寺を正面(南側)から北へと真っ直ぐ進みますと多数の仏様・お堂を見ることが可能ですので、お参りに来られた際には是非とも善光寺を散策して頂きたいと思います。

威徳院 法嗣