善光寺法話

第45回 有り難う

昨今の世界情勢を見ますと新型コロナウィルスの多大なる影響があらゆるところに降り注いでいます。仕事や家庭内での不安、経済への危機感、そしてなにより私たちの健康が脅かされてしまう恐怖。これから私たちの暮らしはどうなってしまうのだろう。先の見えない日々を多くの人がおくっています。
私たち僧侶はこんなとき、どう人々に寄り添うべきなのか、そのようなことを私たちは模索していますが、この法話を行うことで1つの寄り添う形になれればと思っております。

先日、芸人のゴルゴ松本さんの講演を聞きに行きました。ゴルゴ松本さんは自身の人生観から、漢字の持つ意味合いを自己流に解き明かし、多くの人たちへと伝える講演会に勤しんでいます。そこでとても印象に残った言葉がありましたのでそちらを紹介したいと思います。

“「難」が「有」る人だからこそ、周囲に「有り難う」と感謝する気持ちが養われる。”
という言葉です。

苦しいこと、辛いことを経験している人こそ、些細な気遣いに気付くことができ、感謝の気持ちを持つことができるのです。
反対に、難が無いと「無難」という言葉になります。
今まさに多くの人たちが苦しみに溢れてしまっていることでしょう。しかしこの苦労を乗り越えたとき、私たちは様々な人の感謝の気持ちにも気付けると思います。
こんなときだからこそ、助け合って生きることが大切です。
そしてなにより皆様方の健康を心よりお祈り申し上げます。

淵之坊
若麻績憲義