善光寺法話

第37回 阿弥陀仏とはどんな仏様

「南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏」

善光寺の法要に立ち会ってこの念仏を聞かないことはないでしょう。善光寺にまだ参拝されたことのない方でも「南無阿弥陀仏」のお念仏を聞いたことがないという人は少ないのではないでしょうか。
この「南無阿弥陀仏」の意味ですが、「阿弥陀仏」の部分はお分かりかと思います。これは紛れもなく、阿弥陀如来様という仏様のことを指しています。そして「南無」はインドの発音をそのまま漢字に当てはめたもので、お頼みしますという意味があります。つまり「南無阿弥陀仏」で阿弥陀様お頼みしますという意味なのです。
では何を阿弥陀様に頼むのかという疑問を抱くかもしれません。それを解くには阿弥陀様がどういう仏様なのかを説明する必要があるでしょう。阿弥陀様がまだ仏様となる前、修行時代は法蔵菩薩という名前の菩薩様でした。その時に法蔵菩薩様はこういう仏に成りたい、という四十八のお誓いをお建てになったのです。そして阿弥陀様は今より十劫という気の遠くなるほど前の時代に成仏されていて今現在も説法なされているとお釈迦様は説かれています。

阿弥陀様は仏になる四十八の誓いのすべてに、「この誓いが成就されなければ私は仏にならない」と表明されており、現在成仏されている阿弥陀様がお誓いになられた四十八の誓いは全て有効であることが保証されているのです。この四十八の願いが叶った世界、阿弥陀様がお造りになった世界が極楽浄土という世界です。
阿弥陀様以外にも多くの仏様が浄土と呼ばれる世界をお造りになっていますが、阿弥陀様の極楽世界はその中でも最上の世界であるとお釈迦様は説かれるのです。そんな世界に行くには大変な修行が必要であると思われるかもしれません。しかし、阿弥陀様の四十八のお誓い中の第十八番目のお誓いが、「もし私が仏になる時、極楽世界に産まれたいと望む者が、十回の念仏をしてその者が極楽に産まれないのであるならば私は仏とはならない」という内容なのです。

つまり、極楽という最上の世界に生まれるためには十回以上の念仏を唱えるだけでよいのです。このために阿弥陀仏を信奉している善光寺の僧侶は、毎日朝のお勤めで念仏を唱えているのです。
阿弥陀様の恩恵に預かり、そして自分の死後に極楽世界に生まれることを望んで阿弥陀様どうかお頼みしますという意味を込めて「南無阿弥陀仏」と唱えるのです。  
                                     常円坊