善光寺法話

第18回 閻魔王

新緑から深緑へと季節が移る中、今年もお盆縁日が近づいてまいりました。 お盆縁日当日には19時と20時に善光寺本堂外陣にお祀りされている閻魔大王像及び十王像の前で、閻魔大王のご法話が行われます。

人は亡くなると十人の王様(裁判官)から生前の善悪の裁きを受けます。その十王の中で最も有名な方が閻魔王です。とても恐ろしい姿をしていますが、地蔵菩薩の化身とも言われ、お優しい地蔵菩薩ととても深い関係にあるのです。昔から十王信仰とともに極楽往生が叶うか地獄へ堕ちるかどうかは閻魔王と地蔵菩薩との話し合い如何に関わっていると信じられてきました。「閻魔さんの前で嘘をつくと舌を抜かれる。」という話がありますが、閻魔王は「浄玻璃鏡」という私たちの現世の行いを写し出す特別な鏡を持っています。この鏡によって嘘偽りは全て見抜かれてしまうのです。

閻魔王は私たちの善き行いも悪しき行いも見守ってくださっています。「言うは易し、行うは難し」といわれる通り、悪しき行いをせず、善き行いをしようという事は難しい事です。このお考えは仏様の教えにも説かれています。お盆とは先祖の方々に感謝し、先祖の方々をお迎えする行事です。

私たちは仏様や閻魔王、そして先祖の方々に見守って頂いている事に感謝し、一日一日を大切に過ごしましょう。

 

合掌
(常智院 徒弟 覚順)