お朝事とともに「定式(じょうしき)」と呼ばれている定例の法会です。執行日は以下のとおりです。
この法会がある時は、お朝事の時と同様、参詣者から寄せられたご供養やご祈願の回向も行われます。法会は2回ですが、回向は11時または正午のどちらか1回ですので、お申し込みの際は当日の開始時間をご確認ください。
■毎月15日(3月、8月、10月を除く)
■4月15日から7月15日までの毎日
■9月1日から9月30日までの毎日(秋彼岸の入り、中日、明けを除く)
▲大般若会
大太鼓や双盤が打ち鳴らされる大音響の中、『大般若経』六百巻を転読します。
お朝事後と正午の2回、またはどちらか1回に行われます。
■お朝事後の法会がある月:1月、3月、5月、7月、9月、10月
■正午の法会がある月:1月、2月、4月、5月、6月、8月、9月、11月、12月
鐘の音が鳴り響く中、ご本尊前のお戸帳(幕)が上がり、ご本尊が納められた厨子を拝することができます。善光寺ではお朝事と正午の毎日2回、必ずこの開帳が行われます。日中法要の期間中は、日中法要の中で行われます。
善光寺の全僧侶が出仕して執行される、新年最初の法要です。
前年の大晦日から新年にかけては「二年詣り」と称し、多くの参詣者が境内で新年を迎える風習があります。
正月三が日の間に執行される、国家の平安を祈る儀式です。
午後3時の修正会では、お戒壇の壁を金剛杖で打ち鳴らす戒壇加持(鬼払い)が修されます。
本堂妻戸台右脇にあるびんずる尊者像をもみ上げ、参詣者とともに妻戸台の周りを廻す行事です。
終了後、参詣者には杓子が授与され、その杓子で尊者像をなでて持ち帰ると、一年を無病息災で過ごせるといわれています。
朝拝式・修正会に御印文加持・御印文頂戴の儀などが組み合わされた法会で、正月行事の中でも最も荘厳な儀式です。
法会に先立ち、午前2時から鐘楼で「人よせの鐘」が撞かれ、この時は参詣者も梵鐘を撞くことができます。
▲御印文頂戴
善光寺如来のご分身といわれる三判の宝印「御印文」を、僧侶が参詣者の頭に押し当てる儀式です。
落語『お血脈』でも有名な善光寺御印文は、体に押すと極楽往生が約束されるといわれ、古くから「ごはんさん」という愛称で親しまれています。
正月飾りや書き初め、旧年中のお札やだるまなどを読経とともに焚き上げます。
お焚き上げの品々の受付は、元日から14日までの日中に行っています。
浄土宗の宗祖、法然上人の忌日法会です。
▲節分会
福男・福女が青鬼・赤鬼や善光寺木遣りとともに行列で本堂へ向かい、追儺式(ついなしき)の後、回廊から参詣者に福豆をまきます。
事前にお申し込みいただければ、どなたでも福男・福女としてご参列いただけます。
御本尊・善光寺如来様が現在の地にご遷座されたことを記念して行われる法会です。
▲彼岸会
春彼岸にあわせて修されます。執行日はその年の春分によって異なります。
彼岸中には、この彼岸会とは別に、皆様からお寄せいただいた先祖供養の法要も行われます。
▲針供養
使い古されて折れた針の供養と、子女の健全育成を願って、善光寺東公園にある針供養塔の前で修されます。
春と秋の2回執行されます。春の法会は日本天台宗宗祖伝教大師最澄の忌日に修する「伝教会」(山家会)です。
6月と7月の2回執行されます。夜の法会の後、僧侶が打ち鳴らす双盤の音に合わせ、妻戸台の大太鼓が参詣者によって叩かれます。盂蘭盆会の日は、かつては多くの人が本堂でお籠りをしました。
善光寺の開山、本田善光卿の忌日法要です。
▲施餓鬼会
7月と8月の2回執行されます。お盆の時期に合わせ、三界万霊有縁無縁の諸精霊が極楽へと生まれることを祈願する法会です。
6月と7月の2回執行されます。夜の法会の後、僧侶が打ち鳴らす双盤の音に合わせ、妻戸台の大太鼓が参詣者によって叩かれます。盂蘭盆会の日は、かつては多くの人が本堂でお籠りをしました。
▲善光寺お盆縁日
昭和の初期から昭和40年頃まで境内で行われていたという盆踊りをもとに、平成十九年(2007年)から新たに始まった夏祭りです。
参拝者と僧侶が本堂前のやぐらを囲んで自由に踊る「大盆踊り会」、蓮の花の精“蓮の童子”に扮した稚児とともに先祖供養を祈る「精霊会」など、境内各所でさまざまな行事を行います。
7月と8月の2回執行されます。お盆の時期に合わせ、三界万霊有縁無縁の諸精霊が極楽へと生まれることを祈願する法会です。
▲地蔵盆
ぬれ仏、六地蔵、仲見世の延命地蔵など、境内各所の地蔵尊を巡回し、子どもの健全育成を祈願します。参列した子どもにはお札や御供が配られます。
▲彼岸会
秋彼岸にあわせて修されます。執行日はその年の秋分によって異なります。
彼岸中には、この彼岸会とは別に、皆様からお寄せいただいた先祖供養の法要も行われています。
▲十夜会
10月と11月の2回執行されます。経典『無量寿経』の、「この世において善を修すること十日十夜すれば、他の諸仏の国土において善を為すこと千歳に勝れり」という一節に基づき、10日間にわたって修される夜の法会です。普段は非公開の「十夜仏」を御本尊様の前に遷座し、開扉して供養が行われます。
御本尊・善光寺如来様が日本にお渡りになられたことを記念して行われる法会です。
10月と11月の2回執行されます。経典『無量寿経』の、「この世において善を修すること十日十夜すれば、他の諸仏の国土において善を為すこと千歳に勝れり」という一節に基づき、10日間にわたって修される夜の法会です。普段は非公開の「十夜仏」を御本尊様の前に遷座し、開扉して供養が行われます。
春と秋の2回執行されます。秋の法会は中国の天台智者大師智顗の忌日に修する「天台会」(霜月会)です。
一連の正月行事の要を担う「堂童子(どうどうじ)」役の僧侶が、自坊の門に注連縄をはり、正月行事の始まりを告げます。
一定の期間を定めて念仏を唱える「別時念仏」の法要で、善光寺に時宗の僧侶がいた頃の名残ともいわれています。この時期が開山・本田善光卿の忌日にあたるという説もあります。
第2申の日の夜12時から早朝まで修される、御本尊・善光寺如来様のお年越しの儀式です。白装束の浄衣を着た堂童子が中心となって行う御供所(ごくしょ)での秘儀の後、大勧進貫主を導師とした密教法要・無量寿供(むりょうじゅく)、境内東西南北での四門固め(しもんがため)が行われます。お供えの「おからこ」と呼ばれる小さな餅は、当日午前中に堂童子らによって作られます。
▲おそなえつき
正月に本堂などにお供えするお飾り餅が、堂童子をはじめとする一山僧侶によってつかれます。御本尊様の前のお飾り餅は、最も大きい5段重ねです。
堂奉行(その日の本堂の法要を取りしきる僧侶)と堂童子が、青竹に藁を結びつけた箒状の洒摩(しゃま)で御本尊様前の戸帳を撫でるお煤払いの儀を行い、その後、年に一度の本堂の大掃除が行われます。この日はお朝事後の本堂内陣参拝はできません。