善光寺法話

このコーナーでは、法話や善光寺にまつわる説話などを紹介してまいります。

【最新】薬師如来ってどんな仏様?

コロナが世界中で蔓延している昨今、神様、仏様に早く収束するように願掛けをされる方もおられるのではないでしょうか?

善光寺の本尊様、一光三尊阿弥陀様の由来を伝えている、『善光寺縁起』という書物の中にも病気を治す仏様の話があります。インドにおられた、月蓋(がっかい)長者という者の一人娘、如是姫(にょぜひめ)を救っていただこうとお釈迦様の元に訪れた月蓋(がっかい)長者に対して、お釈迦様は阿弥陀如来を頼りなさいとおっしゃいます。そして、月蓋(がっかい)長者の「南無阿弥陀仏」に応えた阿弥陀様が月蓋(がっかい)長者の元に現れ、病気を治して下さる下りがあるのです。

このように仏様は私たちを憐れみ、苦しみを無くして喜びを与えたい「抜苦与楽(ばっくよらく)」という思いがあるのです。そして、病に対して大変なご利益を与えてくれる仏様がおられます。
それが薬師如来様です。

お薬師様とも呼ばれますが、薬師如来様は左手に薬壺(やっこ)を持った姿で有名な仏様です。お薬師様は十二の誓いを立てられ、その中に、『全ての人の生まれつきの障害や病気を無くす』『全ての人の病を除き窮乏から救う』というお誓いがあります。お薬師様のおられる瑠璃光浄土(るりこうじょうど)だけでなく、私たちが生きている娑婆(しゃば)世界を始め、他の多くの世界の人々にこれらの利益を与えようとされています。
このような訳で、病気にかかってしまった人々は薬師如来にお頼みして快復させて頂くことを祈願することが多々あったのです。

善光寺の御本尊様も病気に対して多くのご利益があります。感謝の絵馬として奉納されたものが善光寺史料館に保管されていますが、その中に病の平癒を感謝する絵馬も見られます。見えなかった目が御本尊様の光に照らされて見えるようになったという話や、足が悪く立てなかった者が参拝すると立てるように治ったといった話などが、絵馬として残っているのです。

また、極楽浄土にお導き下さるのは阿弥陀如来様であることは有名ですが、薬師如来様も極楽浄土へお導き下さるとお釈迦様は説かれています。『薬師経』というお経典の中で、「もし、極楽に生まれたいと望む者がいて、その者が薬師如来の名を聞けば極楽浄土へ導いて下さる」とお釈迦様は説かれているのです。また、極楽浄土へ導くことは薬師如来様の心からの願いであるとされているのです。

このコロナが猛威を振るう時期。是非ともお薬師様、一光三尊阿弥陀様を頼って病気の撲滅を願ってみてはいかがでしょうか?

 常圓坊 伸幸 合掌